【4コマ】フィリピンの雑貨屋さん「サリサリ」について少し社会学的に考察してみる
フィリピンの「サリサリ」の社会的な役割とは?
今回は「サリサリ」について少し社会学的に考察してみたいと思います。フィリピンならどこにでもある雑貨屋さん「サリサリ」。サリサリはフィリピンの地域社会での大切な役割をもっています。サリサリの大切な役割とは主に2つあるとボクは考えます。
①地域の社交場としての役割
サリサリは自然と近所の人たちが集まるので地域の社交場としての役割を果たしています。子供から若者そしてお年寄り、赤ちゃんを抱いたお母さん、働いている人も仕事にあぶれた人もみんなサリサリに集まってきます。
最近の日本の社会のように「隣の人がどんな人か知らない」ということはフィリピンではありえないのです。フィリピンではサリサリという社交場を通じて年齢を超えた濃密な人間関係が作られていきます。
②お年寄りの居場所としての役割
田舎のサリサリで店番をしているのはたいていその家のおばあちゃんです。サリサリはお年寄りの居場所としての役割を果たしています。お年寄りの人はただ家にいるだけでなくサリサリの店番という仕事があることで、家の中で立派な存在意義が出てくるのです。
営利目的だけではないサリサリの経営
フィリピンの人はみんななぜかサリサリをやりたがります。うちの家でサリサリをやっていたのですが、家を一件はさんだ隣のアパートでもサリサリをやっていて、その向かい側の家でもサリサリをやっていました。
まさにサリサリだらけで商売としては競合してしまうはずなのですが、そんなことは全く気にしません。サリサリは単に営利目的の商売としてだけでなく、「誰もが集まれる縁側的な社交場」としての魅力があるようです。