フィリピンのある島の素朴な生活
月刊たくさんのふしぎ「たくさんのふしぎ 2014年 8月号 (小さな南の島のくらし)
カオハガン島は崎山克彦さんが購入したフィリピンの島
作者の崎山克彦さんは講談社インターナショナルで取締役も務めた元サラリーマン。52歳の時に仕事を辞め、趣味のダイビングをしながら海外旅行をするうちに偶然このカオハガン島を見つけたのだそうです。
カオハガン島の自然とそこに住む素朴な人々の生活に惚れ込み移住を決意。そしてなんと1991年にカオハガン島を購入してしまったのです。
日本のメディアでもしばしば紹介されるカオハガン島ですが、この絵本を見ると島の生活の様子がひとめでわかります。
絵本作家の西村繁男さんの絵がとても心地よい
絵を担当したのは絵本作家としてあまりにも有名な西村繁男さん。西村さんの絵、フィリピンの暮らしの様子がすごく伝わってきます。今はネットで簡単にフィリピンの画像や動画が見られますけど、やっぱり絵ってすごいですね。
絵やイラストというのは作家の頭の中に入ったイメージが「手」によって再現されるわけですが、なぜか写真や動画よりもわかりやすいのです。絵を描く人ってやっぱりすごい!
フィリピンのプロポーズ「ハラーナ」も描かれています
女性に恋した男性が彼女の部屋の窓の下で愛の歌を歌いプロポーズするという「ハラーナ」も絵本の中に描かれています。このプロポーズ方法はフィリピンの古い習慣なのですが、今でも行われている地方があるんですね。
恋をして歌を歌って結婚する…本当に素朴な島の人たちの生活です。
フィリピンの生活を知りたい方にぜひおすすめ
この絵本の中に出てくる生活はフィリピンのセブ島近くの島の暮らしの様子ですが、フィリピンの生活はどこの地方でもこの本に描かれているのと基本的には同じです。
ボクの妻の故郷ラグナ州のサンパブロでも、朝は鶏の声で目覚め、太陽が輝きスコールが降り、子供たちは暗くなるまで大騒ぎで遊び、夕方になると人々は路地裏でおしゃべりをして、ヤモリが「トッケー!トッケー…」と鳴き…という生活が毎日繰り返されます。
子供用の絵本なのですが大人が読んでも楽しめます。フィリピンの生活を知りたい方にぜひおすすめしたい絵本です。
やっぱり今の日本の生活はなにか間違ってるよね
この絵本を読んでフィリピンの生活の様子を思い出すと「今の日本の生活ってやっぱりなんか間違ってる…」と強く感じます。なぜか時間に追われて用事に追われて仕事に追われる日本の生活…。
「毎日毎日なにやってんだろうなぁ…」と、ふと思ってしまうのは自分だけではないはず。カオハガン島には宿泊施設もあるそうなので一度は行ってあらためて日本の生活を見直してみたいです。
とにかくこの絵本おすすめです。